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ENYA20S ディーゼル  2006年 10月

1 シリンダー、ピストンとディーゼルヘッド。
 このエンジンはENYASS15のボアアップ版ですが、ピストン、シリンダーは鋳鉄のラップタイプです。基本的に鉄ピストンはディーゼル運転に適します。それはABC,AAC,エンジンに比べてシリンダー、ピストンの両方の熱膨張が小さくてシリンダーの気密性が保たれ易いからです。このエンジンのシリンダーにはテーパーがないため慴動面の当たりがつきにくく、長時間のブレークインが必要です。そのかわり一旦慣らしあがると抜群の耐久性が手に入ります。

 ディーゼル化にあたってピストンのデフレクターを取り去ってラミナーフローにしました。こうすると、理論上かなりの割り合いで残留排気が新気に混ざりますが、実用として十分な回転は確保されています。
 また、ボアアップに伴って掃気通路は狭くなり、高速グロー運転では不利なものの、8000rpmぐらいのディーゼル運転ではかえってトルクアップにつながります。
 模航研ディーゼルでは運転中の「テンションボルト効果」を狙って少し長いステンレスボルトに交換し、低速安定とスロットルレスポンス改善のために、ENYA09用のキャブを専用調整して用いています。回転の目安は9.5ー7で7800rpm.10-5で8800rpm程度ですからUコンスタント機にも使えそうです。この場合はベンチュリーの内径を小さくしてパワーをカットし、ニードルを絞って圧縮を下げることが定常回転に効果的です。ただ、このとき、ストックのスプレーバー式ニードルでは細かい調整ができにくく、ノズル突き出し型やデューリング型ニードルヴァルヴに交換したほうが効果的です。

 10月現在 ¥19,800で二台在庫あります。
2 試運転。 3 20S模航研ディーゼル。

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模航研  長野県小諸市大字諸308-1