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ENYASS25 D 2007年 9月

1 マフラーを付けての試運転
地球温暖化にともなって日本もずいぶん暑くなりました。ディーゼルは夏の高気温では熱ダレしてパワーダウンし、エンストし易くなります。これはピストンなどに蓄熱して燃焼が不正常になるためと考えられます。

 ENYASS25は、プレーンベアリングの型は鉄ピストンですが、そこにアルクロのシリンダー、ピストンを組み込むとヒートしないものになると考えて、試してみました。

 この夏は異常な高温の日が続いたため、良いテストの機会となりました。ストックエンジンの改造点は、専用のディーゼルヘッドの製作とピストンをきっちり合わせるためにその上部に別のハイシリコンアルミ材でリングを設置したことです。オリジナルはグローエンジンですからピストンの合わせが緩くて、そのままでは高圧縮比が求められるディーゼル運転には合いません。

 また、燃料の粘性に合わせてスロットルドラムの径を小さくしてエアブリード穴を拡大しています。

 実際に機体に積んで、気温35℃以上の日に飛行させました。
 地上で圧縮とニードルセットをピークに合わせておいて、飛行中に変化がなければ「良い」ことになります。

2 飛行試験の機体はサンダータイガー25トレーナー
 その結果、過熱によるパワーダウンもなく回転の変調も見られず着陸後の再始動もできました。

 写真3は飛行試験後に分解したものです。ちょっと分かりにくいですが、ヘッドとピストンの掃気孔側にカーボンの付着は見られず、この部分が特に冷却されているのが分かります。

 再組み立てして試運転しました。この時の気温は29℃、燃料は「模航研 M-RC 」で、MK10-6ペラを最高9400rpm回しました。

このエンジンの仕様はメーカー特注ですが、受注生産できます。
3 分解された状態 4 ピストントップ
5 ヘッド内面 6 アルミのシリンダー、ピストン

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模航研  長野県小諸市大字諸308-1