トップページヘ
s  2005年 11月

試運転中
 このエンジンは、McCOY60を1/2に縮小して作られたものです。一般的な模型エンジンとは異なって、コレクター用に作られたものと思われます。いわゆるミニチュア模型という考え方が模型のエンジンに適応された珍しい例です。
 したがって実際に模型を飛行させる目的に適すかどうかという判断はそぐわない気がしますが、内田さんの依頼でディーゼルヘッドを製作したので紹介します。
 McCOYのスケールモデルとして見ると、60サイズを半分にするとほぼ09サイズになり、フィンの細かさやニードルヴァルヴの大きさもそれなりに小さくなっていてスケール感の配慮が感じられます。ピストンはデフレクター付きの鉄製で、焼き入れ研摩されたスリーヴに固く合わされています。残念ながらグロープラグは小さくできず、その結果ヘッド内部の燃焼室形状は大きく異なっていました。せっかくのスケールモデルですからエンジン本体には手を加えずヘッド製作のみでディーゼル運転をしました。デフレクター付きの小型ディーゼルはやはり燃焼に問題があります。ヒートするので性能的には感心しません。それでも7ー5ペラを約10000rpm回しました。また、アメリカ市場を意識したのかどうか、スウェーデン製なのにネジがインチサイズで妙な感じです。
 
 見方によっては「ゲテもの」と言われかねませんが、同じく飛行機の動力に使われる電動モーターではほぼ有り得ない製品ですから模型飛行機文化のひとつとして認めるべきかと思います。
つエンジンは、技術的な資料という点で、とにもかくにも貴重なものです。
1 ディーゼルヘッドを付けたMcCOY09

2  ヘッドの比較


>>戻る

模航研  長野県小諸市大字諸308-1