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1 OSPET099模航研ディーゼル。 |
1960年代に廉価な入門用エンジンとして販売されていたこのモデルは、落とし込みスリーヴに移行する前の型で、鉄ブロックシリンダーは2本のテンションボルトでケースに留められています。
入手した中古エンジンの状態は比較的良好でしたが、ピストンピンにはパッドがなかったため真鍮パッドを取り付けたピンを3mmのドリルロッドから作りました。また、ピストンのピン穴が少し前に傾いていたのでコンロッド小端部をリーマで修正しました。
ディーゼル運転する前に整備してグロー運転してみました。分解写真3にあるように、ヘッドガスケットをアルミで作り、ドライヴワッシャには滑り止めの溝を鋸で入れ、裏側の平面を出してスラストワッシャを加えました。
ディーゼル運転に際してヘッドを製作したため元の留めビスの長さが不足しました。そのためUNC4-40キャップスクリューに交換しました。シリンダーにはガスケット類を用いていません。
コンロッドはダイカスト製でピストンピンも細いので無理な運転は出来ません。7-4ペラを10000rpm以上回せますが、圧縮を下げて8000 rpmぐらいで使うのが無難です。
オリジナルのチョークキャブでは低速回転が下げられないため通常のスロットル型に改造しました。しかし、キャブの調整だけではスローが安定しなかったため、燃料を鉱物油とエーテルだけものにしました。燃焼室形状が「要求オクタン価が高い」タイプ、つまりノッキングを起こし易い形のようです。グロー運転するとやたらにヒートする原因もこれと考えられます。 |