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Tplin Twin 2006年 1月

1 クロームメッキされたシャフトとシリンダー
2 Taplin Twin Mk8cc
 内田さんからタップリン、ツインディーゼルの整備を依頼されました。このモデルは1960年代の英国製ピストン弁式8cc(48サイズ)2ストロークです。分解して調べると、シリンダーと主クランクシャフトにクロームメッキされていて、この時代のディーゼルにしては珍しく、コンロッド大端部にリン青銅のメタル材が入っています。
 トミーバーを含むネジ部には固い油が塗布されていました。当時は嫌気性ネジロック剤がなかったので、昔の安価な双眼鏡のネジ部に塗られていた鮫油のような固着油でゆるみ止めをしていたのでしょう。これを除去して運転するとトミーバーが緩む傾向がありました。
 クランクシャフトはボールベアリングで支持されていますが、後部シャフトベアリングの圧入しろが大きすぎてごろごろと渋く回ります。このシャフトは圧入による組み立て式のため簡単には分解できずこのまま使うしかありません。
 カウンターピストンは比較的ゆるく嵌め合わされ、燃焼室は真っ平です。この形は着火性が悪く、圧縮を上げた時にノッキングを起こし易いので何でこんな形にしたのか分かりません。カウンターピストンを作り直せばもっと回るはずです。
 このモデルの前の型がラジコン機の長距離記録飛行に用いられたそうですから軽く回して燃費の見当を付けてみました。
 カタログ値のピーク馬力は9000rpmとのことですが、シャフトがごろごろ言ってますから12ー6で回してみると、6000rpmで大変な振動になりフロントハウジングのネジが緩みました。次にAPCペラを削った13ー13で回すと最高回転4200で振動はごく少なくなりました。同じペラをOS48、4ストディーゼルは4600rpm回します。ここでスロットルを絞って2900rpmにすると28ccタンクで6分半回りました。
 燃料はひまし油系の物が指定されていますが、クロームメッキされていることでもあり、MAXIMで回しました。これでスローは2100rpmまで落とせます。13ー13ペラでスロットルを絞ると実にマイルドな響きになりますから上戸さん達が作られるような飛行機でローパスさせてみたいものです。
3 分解された各パーツ 4 前のシリンダーが15℃ほど高かった。

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