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 河口湖飛行館の栄エンジン

河口湖飛行館の内部。復元された零戦21型と同52型の主翼骨組みが見える。翼内機銃はぼろぼろに錆びた本物のようだ。
 河口湖自動車館に併設されている飛行機館には零式艦上戦闘機21型の復元機が展示されています。復元の経緯は2003年7月に発行された「零戦よ蘇れ」という冊子に紹介されていますが、その意図するところは飛行を目的とするスポーツ航空ではなく、航空文化財の保存にあるそうです。
博物館の展示物というものはとかく死蔵品となりがちですがここでは栄エンジンの復元運転に取り組んでおられます。古いオリジナルエンジンを保存するだけでなく新規に部品を製作して運転しているのです。館内には栄エンジンの他にも多くの航空エンジンが展示されています。復元機に復元エンジンを搭載して地上タキシングするのが目的なようです。


 実機機関を縮尺模型で作って実際に運転するといったホビーもあります。多気筒の航空エンジンを1/4とか1/6と言ったサイズで製作するのです。欧米ではこういうホビーが盛んでエンジン製作に関わる多くの情報が交換されています。中にはロールス-ロイス、イーグル24気筒スリーヴ弁エンジンを作っている人さえいます。複列星形の栄12型を模型化した人はいないようですが、そんな例としてオーストラリアのPaul Chernikeef氏が製作したR350ラジアルエンジンを紹介します。(写真6,7)これは直径18インチ(460mm)行程容積 350ccで34-13サイズのプロペラを回します。このエンジンはいわゆるスケールモデルエンジンではありませんが、これを拡大した110HP型がホームビルト機のエンジンとしてRotec Engineeringから販売されています。ロテック社のサイトは、当サイト内資料リンクにある航空エンジンのリンクサイトから見る事ができます。



栄エンジンの部品。コンロッドは鉄製のようだ。
鍛造品だろうか。クランクシャフトはスプライン
による組み立て構造なので中間のベアリングハウ
ジングが一体構造になる。            

別の栄12型エンジン。

テストベンチに載せられ実際に運転された栄12型エンジン。

復元作業をまとめたパンフレット。

模型エンジン製作の専門誌「STRICTLY I.C.」
に紹介されたR350 7気筒ラジアルエンジン。

運転中のR350。大きさが良く分かる。

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模航研  長野県小諸市大字諸308-1